もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

読書

数学的な思考とは何か 長岡亮介(技術評論社)

2020年に出版された長岡先生の一般書。近況の写真を見るとお年を召されたという感じ。ワシがアラフィフで高校生の時に旺文社受験ラジオ講座で習っていたわけだからそうなるわね。本書は講演記録を文章にしたものであるため読みやすい。現在の数学教育への懸…

思考の整理学 外山 滋比古(ちくま文庫)

外山 滋比古さんの訃報ニュースがあった。96歳とのこと。外山先生といえば、学生時代の国語の試験に作品が引用されることが多く、難解な文章に苦しめられた我々世代にとっては思い出深い先生だ。また、先生の代名詞となった思考の整理学という本もすぐに思い…

古墳のひみつ 古代浪漫探究会(メイツ出版)

世は古墳ブームであるらしい。古墳女子たちがこぞって古墳検定試験を受け、古墳巡りを行い、博物館で配布される古墳カードを収集している。これら一連の行動を墳活というらしい。前方後円墳で萌え萌え!古墳に大コーフンするらしい。←私が言ったのでない、何…

将棋の子 大崎善生(講談社文庫)

藤井聡太七段のタイトル戦が続いている。恐るべき強さで人工知能が6億局面計算した際に浮上した最善手を数十分の長考の末に指したという。いつの時代でも天才は脚光を浴びる。確かに天才といえど人間であるが故の苦労はあるのだろう。しかし私には脚光を浴び…

生きること学ぶこと 広中平祐(集英社文庫)

本書はその昔中学生の国語教科書に一部が載っていた。確か氷山の話だったと記憶している。 海に浮かぶ氷山のように知っている部分はごく僅かで、大部分は海面下の未知の状態。留学する今の自分と同じ状態で知らないこと、発見すべき事はまだ未だたくさん眠っ…

僕は君たちに武器を配りたい 瀧本哲史(講談社文庫)

人材のコモディティ化が起こっているという出だしから始まる。家電製品や牛丼などのコモディティ化がわかりやすく、例に出されることが多い。確かに家電はTVも冷蔵庫も掃除機もエアコンなどを見ても、機能、性能、デザインにおけるメーカー差は僅少でどれで…

怪人二十面相 江戸川乱歩

コロナ禍が続いている。GW中もほぼ外出せずに時間を持て余していたので、昔熱中した本を読んだ。江戸川乱歩の二十面相シリーズである。現在は青空文庫から大体の作品を無料で読むことができる。 www.aozora.gr.jp 二十面相シリーズは小学生向けに書かれた探…

歳月 司馬遼太郎(講談社文庫)

以前から読みたかった本。図書館で予約していて順番が回ってきたので早速読んだ。面白い。分厚い本だったが一気に読めた。司馬遼太郎の本は中毒性があるため要注意である。 内容は明治維新から初期に活躍した佐賀の乱の主謀者、江藤新平の活動を描いた小説。…