もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

思考の整理学 外山 滋比古(ちくま文庫)

 外山 滋比古さんの訃報ニュースがあった。96歳とのこと。外山先生といえば、学生時代の国語の試験に作品が引用されることが多く、難解な文章に苦しめられた我々世代にとっては思い出深い先生だ。また、先生の代名詞となった思考の整理学という本もすぐに思い出される。

 昔、会社の組合員向け社報の編集を担当していた時期があり、その中で読書回想記という記事を書いていたことがある。その記事の中で思考の整理学を紹介したことがある。その当時2008年の原稿ファイルが残っていたので添付してみよう。

 

 今月より隔月でこのコーナーを担当することになりました。 私は業務で出張する機会が多くあるのですが、その移動時間の大半は本を読んで時間をつぶします。そこで このコーナーではこれまでに読んだ中で面白かった書籍(かなり偏ってますが)を紹介していこうと思いま す。  今回おすすめの一冊は『思考の整理学』(外山滋比古ちくま文庫)です。外山滋比古といえば学生のと きに国語の教科書で文章をよく見かけたことを思い出します。個人的には小難しいイメージしかなかったの ですが、本書を読んでそのイメージは一掃されました。私が購入した埼玉の書店では『もっと若いときに読 んでおきたかった!』本として山積して紹介されていました。  内容はアイディアが溢れんばかりに湧いてくるにはどのようなことを実践すればよいのかということを著者の体験に即しながら紹介しているエッセイ集です。すぐれた考えがよく浮かぶ場所として昔から馬上(今 では乗り物の中)、枕上(目覚めて床をでるまで)、厠上(トイレ中)の『三上』という言葉があったそう です。また現在では『三中』(無我夢中、散歩中、入浴中)もなかなか捨て難いとのこと。思考に対する著者の姿勢がよくわかります。日頃の業務などでアイディアが枯渇した際に読み返したい一冊です。

 

 なるほど、そんなことが書いてあったんか。これを機に再読してみようかしら。

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思いついた!