もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

7月連休に田舎へかえる


 5年ぶり真庭市に。高速バスの遅延で乗り継ぎが悪く、タッチの差で電車時刻に間に合わず、津山駅では次の電車までに2時間30分!待つことになった。昼食がてら津山駅周辺を散策。津山は岡山第三の10万人規模都市であり、古くから岡山、米子、鳥取、姫路へと向かう路線の結節点、ターミナル駅として交通要所となっていた。にもかかわらず現在の津山駅周辺の寂れようは目を覆う。駅前衰退している典型的な地方都市である。まず公共交通が激弱である。次の電車来るのが2時間30分後って!地元の足の役割を担ってるとは言えない。しかもそれなりの規模の駅なのに。


 不便なので自家用車を使う。一家に一台でなく一人一台である。なのでますます公共交通の利用がなく弱くなる。駅周辺に人が集まらず廃れるの無限スパイラル。加えて若年層が都市へ出ていく。老人人口比率が一気に上がる。


 3連休初日の昼時ではあったがシャッターを閉じた商店街、誰もいないアルネ津山(天満屋デパート+総合ホール)へ続くアーケード通り。デパート店内も人は疎らで店員の方が多いような。いろいろ歩いたが食事するところがほぼない。駅横のホテル併設ファミレスかデパートレストランくらい。東津山郊外に大型商業施設イ〇ンができたために多くは車でそちらに向かう。その周辺にも飲食など商業施設が立ち並ぶ。


 このような都市郊外化やスプロール現象抑止の点からコンパクトシティ構想が日本では政策として推進されている。住みやすさレベルを上げることで若者人口流出や地価下落を回避する効果もある。ネットによるとコンパクトシティとは生活機能をコンパクトに集約し効率化した都市、またはその政策をいう。

 

 基本的には脱車社会を目指し、公共交通機関または徒歩で移動できる範囲に都市機能をコンパクトにまとめる。徒歩で過ごせるように路面電車やライトレールの整備拡張などはよく聞く話である。コンパクトシティ構想での成功例として富山市熊本市が挙がり、失敗例として青森市が紹介されることが多いが言うてもこれらは県庁所在地である。地方中間都市である津山市は人口的には分が悪いが、津山市の評価をみると。。。

 

 しくじりコンパクトシティとして取り上げられていた。その開発の象徴であったアルネ津山。1999年に300億を投じて建設された。当初はコンパクトシティの先駆け先進地として全国からも視察にくるなど注目された取組みであったらしい。失敗の原因はこの大型複合施設の運営が赤字で「負の遺産」となってしまったこと。収益が出せず、町の規模からして投資が大きすぎた様子。こうして地方都市がだんだんと活気を失っていく。止める術を考えるのは難しい。

 

 2時間30分、猛暑の中時間を潰すのは辛い。アルネ津山の市立図書館へ行けばよかったと今気づいた。今度からそうしよう。

駅前商店街のアーケード