もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

きょうと魅力再発見旅プロジェクト 大原 第二弾

 府民割りを活用して第二弾へ行ってきた。今回は大原つながりで大原野の温泉へ行くことになった。


 再発見が10/10まで延期されたこともあり、スペシャル安価になっていたので目聡く利用の運びとなった。天然温泉+朝夕食バイキング+ホテル宿泊で4750円/人の低予算である。多分通常価格はこの3倍ほどである。


 久しぶりの旅行であったのでなにかとトラブル続きの旅となった。やはり定期的に行かないと駄目である。

 

 比較的近場であったため、交通手段はママチャリでいくことにした(しかし、こんな奴いるんか)。出発早々事件が発生、電車通過待ち後の踏切で対向チャリと接触しそうになり、危うく避けたところ一段低くなっている線路側にはまりそうになり、自分のチャリンコを倒してしまった。その際にテールの反射板を破損した。
(でも後で修理する際、夜間自動点灯の仕組みがよくわかり勉強になったのが幸い。


 普段から太陽電池で発電し、エネルギーをボタン型ニッケル水素電池に充電、CdSで明るさを、振動センサで自転車に乗っているかを検知して夜間にLEDを光らすのだ。中学生の電子工作レベルであるが、なかなかハイテクではないか。)

 

教訓1:電車待ち後の踏切を横断する際、線路側でなく車道内側を通るべし (by ワシ)

 

 到着した宿泊場所は『洛西の小畑のせせらぎを感じながらゆったりとしたひとときを、、』という感じのキャッチフレーズであったが、
階下が宴会ホールになっており、せせらぎの代わりに始終おっさんのカラオケ音が聞こえてくるナイスな環境であった。


 早速温泉へ赴いたが、普段の外出時の習慣でマスクを外すのを忘れており、素っ裸でマスク着用のまま頭に手ぬぐいをのせて湯舟に浸かっていた。迂闊であった。


 なぜかみんなワシのことを見てくるなーと思って不思議だったのだが、確かに怪しさ満点といってもよい。前を隠さずになぜか口だけ隠しているのである。違和感甚だしいとはこのことである。しかも顔を洗うまでマスク着用していることに気付かなかった。


教訓2:習慣とは恐ろしいものである。無意識のうちに行動し、自らの行動に疑いを持たなくしてしまう。(by ワシ)

 

 その後部屋へ戻ろうとする際に履いてきたスリッパがなくなっていることに気付いた。このホテル館内では浴場へ入館する際、自分のスリッパに番号目印のついたクリップをスリッパに挟んで他人との混同を避けるシステムになっている。


 スリッパ置き場は無人で説明もなかったので一見どうしていいのか戸惑う感じであったが、何となく状況から判断することはできる。

 

 ワシらが浴場入館する際に3人組のばーちゃんが、これどうしたらええのん、とか言いながらワチャワチャしていたことが気掛かりであった。その直後の事件であったため、おそらく犯人はあのおばば3人組が関与していると睨んでいる。ちなみにその後、妻も同じ目にありスリッパが奪われた。一体どうなっているのか。


教訓3:集団行動するおばば達には十分過ぎるほど注意せよ。(by ワシ&妻)

 

 その後、夕食→朝食は滞りなく進んでいった。朝7:30にチェックアウトし帰路につく際にまた事件が起きた。妻自転車の後輪空気が抜けていたのである。


 この自転車は相当年季が入っているためにすぐに空気が抜けることは知っていたがまさか半日で全部抜けるとは思わなかった。仕方なく自転車を押しながら歩き、途中で実家に立ち寄り空気注入したのちに帰ることにした。


教訓4:旅行で使う自転車は空気が抜けないものを選定せよ (by ワシ&妻)

 

 歩いて帰路の途中、出身小学校の横を通過した。大規模工事が行われている。正門には『閉校に伴う工事』と看板記載があった。閉校?? 

 

 調べてみると少子化のため生徒数が少なく、近隣小学校と統合するため2022年3月末でもって閉校とのこと。創立以来41年の歴史を閉じた。現状1学年が1クラスで統合により複数クラスで学校行事ができることが嬉しいと統合先の校長の弁があった。


 考えられない。ワシが通っていたころは府内最大の全校生徒1700名強を誇るマンモス小学校といわれていた。創立当時から通っていた身としてはこのような形で消滅してしまうのは寂しい限りであるがこれも時代の流れである。


 ちなみに跡地には隣接している中学と一緒になり小中一貫の学校を建設中であるらしい。ということは母校の中学も近く閉校になるのか?
宿泊場所近くの商業施設&百貨店にも立ち寄ったが年齢層が高く(若者がいない!)、かつての活気は感じられなかった。


 ニュータウン人口推移のデータをみると右肩下がりで総人口が減り、特に15歳未満数が減り、一方で65歳以上が爆増している。少子化がすすみ、高齢化がすすみ、立地場所の公共交通便の悪さも相まって、若い世帯が根付かずに街自体が夕暮れのように没していく。現代日本の縮図を見た気分だ。

 

教訓5:諸行無常、盛者必衰。栄えて絶頂にいるものも必ず衰える時がくる(by 平家物語 冒頭部)


 この旅を通してこんな句がふと脳裏をかすめた。

 

夏草や兵ども(つわものども)が夢の跡  (by 松尾芭蕉)