タイトルは、のちほど

アラフィフの備忘録 妻(元美大生)失笑の手描きイラストを添えて

今堀弥吉くん12歳のこと

 日本は早々と梅雨に入ったが合間の晴れ日を狙って近所の天満宮へ訪れた。幼少期から何度も訪れた事があるので目新しい所は無いと思っていたのだが、本殿近くに絵馬堂という休憩小屋のようなのがあったのでフラッと立ち寄った。

 

 その頭上には怪しげな図形が額に飾ってあった。どうやら初等幾何の様である。じっくり見るとなんと算額であった。噂には聞いていたが実際には初めて見た(後で調べるとこれはレプリカのよう)。算額とは江戸時代の庶民の娯楽であった数学の問題を作問し、出来の良いものを神社などに奉納するのである。それをよってたかって誰が1番早く解けるのかを競うのだ。庶民の娯楽が数学って信じられん。今で言えば家族そろってイオンモールとかTVゲームとか海水浴の代わりに、家族そろって神社へ数学を解きに行くのである。

 

 良く知られているが江戸時代の日本人の数学力は当時の世界の中でも飛び抜けている。鎖国を行いヨーロッパの学問と接点がなかったにも関わらず日本国内でガラパゴスのように独自進化を遂げたのだ。

 

 問題作成者を見ると今掘弥吉12歳となっている。寛政二年1790年(230年前!)に弥吉君は合計9問を奉納したらしい。折角なので帰ってHPで調べて問題をやってみた。ガビーン!おい弥吉!結構むずいぞ。普通にルートとか三平方定理を使わないと解けないぞ。そもそもルート記号のない江戸時代にお前はどうやって解いたんだ!

 

 その後、弥吉君は大きくなって家業を継いだとのこと。弥吉君はもし現代に生まれていたらどうなっていただろう。多分数学者になっていたのかも。230年前の子供が考えた問題を現代のアラフィフが唸りながら考えるという時空を超えた不思議な話ではある。

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弥吉君からの出題