もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

管見妄語シリーズ 藤原正彦著 (新潮文庫) 

 

 数学者、藤原正彦氏の本は昔から好きで出版されているものはほぼ読ませてもらった。文章の書き方、言葉の選択が他の文筆家にはない新鮮さを感じ、最初は数学者特有のものなのかと思った。

 

 管見妄語は週刊新潮に連載している短編コラムを集めたものである。文庫本で全9冊ある(はず)。最近、この連載が終了したとのことだがとても残念である。

 

 数学者であるにも関わらず、一貫して国語、日本語教育の重要性を強く訴えている。何があっても読み書き算盤が基本。英語?IT?経済知識? 年少期においてそんなものをやっている時間はないと。

 

 この辺りは今となっては同感だ。思考は普通は母国語で行う。国語が貧弱であると思考も貧弱になるというのはその通りだろう。

 

 最近は読む文章にもカタカナがすごく増えた。無理に日本語に直す必要はないけど出来たら日本語で表現するのが美しい文章であると感じる。