もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

徒然第四段 後の世のこと

 

なんと1行だけ。

 

『来世のことを忘れず、仏の道に近いのは素晴らしいことである』という内容。

 

 なんというか来世のことを想うのはおそらく生物では人間だけである。ほかの生き物は日常そんなことは考えない。来世どころか明日のことも考えない。今のことしか考えない。そのため老後2000万円必要だとか悲観することもない。考えても仕方がないことなので、考えない方が楽ではある。考える能力や知識がないということはしんどくない、うらやましい生き方である。ある意味で悩みがないので神や仏に近い存在とも言える。

 

 確かマンガの中でこんな話があったのを記憶している。美味しいオムレツを食べていて明日もオムレツを食いたいと思う。でも生まれてからオムレツを見たことがない人、オムレツという物体を知らない人はオムレツ欲しいという感情すらそもそも湧いてこない。知識や知恵をつけることは自身の生き方や生活を豊かにすると同時にそれらによって束縛され、苦しくさせる両刃なのだ。

 

 でも敢えて苦しいいばら道を選択できるのが人間の特権でもある。それが尊いのかどうかはワシにはわからない。