もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

円周率πに関するエトセトラ 

 円周率π(3.1415926........)に関わる問題に最近触れたのでまとめて記載したい。円周率は図示すると描けるが無限に続く値である。何気なくこんなもんかと思って使っているが、よくよく考えると意味が分からない。

 

1.バーゼル問題

 平方数の逆数和(=1+1/4+1/9+1/16+1/25+................... 無限に計算)は (π^2)/6に収束するというもの。オイラーのsinx関数のマクローリン展開を用いた証明が強烈に美しい。しかし、こんな証明よく気づくわ。今回は証明法ではなく、こんなところになんでπが入ってくるねんちゅう話。円とは関係ないのに。不思議。

 

2.ビュフォンの針

 これは有名なので昔から知っていたが、平面上に間隔 d で平行線を引き、長さ L の針を適当に投げたとき,針と平行線とが交わる確率は2L/πd となる。

 d=2Lとして実験をすれば、確率的にいずれ1/πになる。一見、円となんの関係もないところ、しかも確率の中に円周率が登場するのだ。なんじゃこれは。

 

3.ラマヌジャンの円周率公式(いっぱいあるので調べよう)

 インドの天才数学者ラマヌジャン。あまりのぶっとんだ天才故にまわりのこれまた天才数学者らに理解されずに不遇な生涯を送った。その生涯は映画化された。この人が発見した円周率公式はえけつない。なぜこんな式が発見できたのか誰も理解できないという類のもの。一説によれば寝てる間に神が降りてきて数式を授けてくれ、それをただただ紙に写しただけということらしい。(うらやましい。ワシのところには神は来ないぞ)奇跡としか思えん。さすがインドの魔術師と異名をとるだけのことはある。

 

4.オイラーの等式

 最後は人類の至宝と呼ばれている数式。e^iπ=-1である。これは考え出したら頭がおかしくなりそうである。なんでこんなことになるねんと、初めて習った大学数学の時間に思った。人間が知ってはいけないもの、触れてはいけないもの、封印しておくべきものを見てしまったという衝撃を受けた。でもこの式、電気工学なんかでは案外よく使ったりする。ワシも意味不明のまま便利なので使ったりする。世の中には理屈は良くわからんが便利なので使うということがよくあるのだ(例えば飛行機とか。なぜあんな重いものが飛ぶのか未だによくわからん、翼に生じる圧力差による揚力とかもっともらしいこと言うとるが、水平飛行時はまだしもスピード出てない離陸の時になんでふわっと浮くんだろう)。

 

 πを何兆桁まで計算している研究者が世界にはいるらしい。πに取りつかれた人だろう。それだけの魅力があるということだ。πを解明したその先に人類は何を見るのだろうか。

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ラマヌジャンさん肖像