YouTubeに本正弘先生の91年夏季講習@代ゼミ京都校の録音音声が一部挙がっていた。しかしYoutubeってのはいろんな珍しいものがアップされるなあ。さすが個人発信の媒体である。おそらく当時の受講者がカセットテープで録音していたのだろう。講義を録音しウォークマンで聞くというのが流行っていたのだ。という事はアップした人はワシとほぼ同年齢のアラフィフか。現在とは異なり録音媒体がカセットテープしかない頃なので当時を知る貴重な資料ではある。
91年当時ワシもバリバリ、ブリブリのお勉強できない浪人生で、勉強うっとしーと言いながら代ゼミ京都校へ毎日足しげく通っていたのだ。その正にすぐ隣の部屋で行われていた講義である。代ゼミ京都校は今は少子化の影響で斜陽化し閉校になってしまった。時代の移り変わりを感じるー。
本先生は凄く人気のあった英語の先生だ。語学春秋社から出ている英語長文の実況中継シリーズが有名(実家に何冊かあるぞ)。浪人した同じ高校の友達が先生の熱狂的ファンで、この講座をとるーと言っていた。結局この人はその年もダメで2浪したけど。
本来は著作権的に違法なのかもしれないが、ご本人も亡くなり、30年以上も前のことなので予備校がクレームをつけることもないのだろう。早速聞いてみると、なにか一種の大衆ショウ、エンタメショウの印象を受けた。講義中に歌(英語の歌だけど)は歌うしギターを弾いたりもする。
当時の予備校は第二次ベビーブームも背景にあり絶頂期で先生1人に生徒が100~200人くらい寿司詰め状態が普通であったのだ。ショウは面白いかもしれないが、これは授業に出席するだけでは英語力は付かない。あくまできっかけとやる気の提供だ。
ワシも発売されたばかりの英語長文の実況中継シリーズ(といっても91年時点では上級コースの2冊だけの発行であったが)で勉強した。今では割と当たり前であるが、当時としては斬新に英文を前からスラッシュ(/)を入れて英語ネイティブのように読んでいくという講義スタイルであった。学んだ英文を何度も何度も繰り返して音読することも強調されていた。今苦労しつつも、辞書があればそれなりに英文が読めるようになったのは、このときに出会った本がきっかけかもしれない。
実際、浪人時代は習った英語長文を毎日音読してたら、急に英語だけ成績が跳ね上がった。(ほんとに英語できる人からしたら大したことはないけど)本先生はこの時から数年後に亡くなった。40才前半?。実況中継の本(地理は今も持っているのだ)を見ると英語のことも思い出す。