もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

硬貨預金の有料化

 

 ゆうちょの硬貨入金に手数料が発生することになった。金額の大小ではなく枚数による手数料らしい。例えば1円玉を100枚預けると、手数料550円が発生することになる。これによって子供の貯金箱が消滅するだろうという悲観的意見もあるがこれも時代である。そもそも国は貯金よりも投資を推奨している。

 

 戦争中から経済成長の間は我慢して貯金、その金で国は戦争資金調達、特に硬貨は国外流失しない金属資源ということであった。現在はお金は経済の血液で消費・投資循環すべし、貯金して寝かすとは何事かという感じが世界の主流だ。経済理論的には後者が正しいが、道徳的には我慢して貯金がおそらく正しいのだろう。

 

 今回の件で普段の買い物支払いなどは電子マネーやデジタル通貨の利用がより進むのではと予測している。そもそも財布自体を持たない人も増えてきた。ワシの周囲でもスマホと念のための場合の現金札数枚しか持ってない人もいる。ワシもスーパーや交通機関ではチャージしたカード、会社の自販機では社員IDカード、大きな買い物はクレジットカードを使うので確かに小銭を使う場面はすごく少ないし、金融機関でお金をおろす機会も月1回あるかどうかくらいである。

 

 貨幣には交換、価値保存、価値尺度の機能がある。実物としてのお金はデジタル数字に代替されその役目を終えつつあるということなのだろう。目まぐるしく時代は変わっていく。もはやついていけなくなるのも時間の問題だ。