もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

副業解禁の動き


 先日、ワシが働いている会社で副業解禁を検討のアナウンスが流れた。なんだか遅すぎる感じはするが、日和見的に周りを伺いながら世間のバッシングを受けないよう、付和雷同的な施策検討をする弊社らしい対応だと思った。このような会社がクリエイティブとか他社を模倣しない独創的アイデアで、とか言ってるのだから、どうなっとるねんと笑ってしまう。そもそも検討が全くクリエイティブではない。


 大手企業へのアンケートでは副業を認める、あるいは今後認める予定を含めると8割が容認とのデータがある。本音は自社業務に専念してもらいたいことから、禁止にしたいのだろうし、これまではそうしてきた。松下幸之助は日本で最初に週休2日制を導入したが、それは他で副業するためではなく、自社業務により専念できるよう、1日休養1日教養という考えからであった。


 ただ昨今は解禁の流れにあるし、禁止とする以上納得のある理由が必要なのだろう。新人採用面接でも会社選定のひとつに副業可否を挙げる人が増えてきている様子。いまどき副業不可だって?なら御社への入社志望は取り下げます、ということらしい。


 副業を禁止にする以上、スキルアップできるような業務を担当させて頂けるの?そのスキルは社外でも通用する汎用性があるものにしてほしい、と従業員からも声が上がる。滅私奉公した挙句、使い捨てられスキルがないため他の会社では雇ってもらえませんでは困る。


 そんなもん知らんがな、雇用するだけ有難いと思え、と昔であれば突っぱねたと思うが、いやはや経営側も大変である。昔と違ってもはや会社は終身雇用を保障してくれない。また逆に会社の方も永久継続するわけではなく倒産で無くなってしまうリスクも大いにある。そうである以上こちらも生活防衛のため新しい経験やスキルを身につけねばならない。そのための副業である。