もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

現代人は余計な事を沢山学びすぎなんだろうか

 

 陽明学の話。日本でいえば浪速の爆弾突撃隊・大塩平八郎や、諸君。狂いたまえ!と門弟に説いた吉田松陰と本当に狂ったように活動した門弟たちが真っ先に頭に浮かぶ。

 

 陽明学の根本思想は知行合一である。知識と行動は一体。行動を伴わない知識など未完成であり、なんの意味があろう。もっと言えば、知識だけあってもそれを使用し実際に行動へと移さないのであれば、時間の無駄で学ぶ意味ないやん、行動あっての知識やん、ということ。

 

 現代人には耳が痛い考え方。確かに、知ってるんやったらグダグダ言わんとさっさとやれよ。とか、なんでその知識を時間かけて勉強して習得したのに活かさないのか、単なる趣味かよ。とか、周りを見てて思う場合も多い。早い話が片手落ちである。ワシのことでもある。

 

 そういえば以前どこかの知事か高校校長か忘れたが、女子がsin、cos、tanを勉強してなんになるのか。それよりも元気な子供を産む方がよほど大事とかいう発言を生徒にして大大クレームへ発展した。多分辞職にまで追い込まれたのでは。この発言はどうせ行動に発展しない=意味のないことを学ぶなら、もっと意味ある行動をせよと言いたかったのかも知れない。(女子がという限定主語も、今の時代では相当問題やけどね)

 

 一見、過激で極論かとも思える。この考えから学ぶ点は多いと感じる一方、それは言い過ぎという面も感じる。要するに両極端なのである。ゼロかイチかというのはコンピューターの思考であって、昔の二元論的な西洋思想である。

 

 日本人には、ほどほど、中庸という素敵な考え方があるではないか。目くじら立てずにやんわりと生きたいわー。