もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

日本の近況

 

 物価は上がっているが、賃金はマイナス。郵便局や銀行にお金を預けても実質目減りが起こっており、税金は増加している。円安ももれなく続いており、このままでは発展途上国になるのではとの議論があるがこれは極論。発展途上国とはまだ先進国のように発展しきっておらず、今後伸びしろがあり発展していく国を指す。

 

 日本は発展の途上ではないし、これ以上発展する見込みや伸びしろは冷静に考えてほぼない。いうならば現在の発展途上国なみに国のレベルが下がりながら衰退国の道を辿るというのが正しい。恥ずべきことではない。かつてはジャパンアズNo1といわれ世界の大国ではあったがいずれ衰退の時は必ずくる。

 

 世界史を振り返っても、勢いのあった世界に冠たるイギリスが、無敵艦隊スペインが、大航海の覇者ポルトガルが、世界商業の覇権を握ったオランダが今どうなっているのか、現世界でどんなポジションにいるのかをつぶさに見ればわかるというものである。永久継続する栄華はないのだと邦国の古典書、平家物語がずっと以前に喝破しているではないか。


 せいぜいできるのは本当の衰退国に落ちるまでの時間を稼ぐ措置だけである。多かれ少なかれ先進国はこのような悩みにいつか直面するが、幾つかの遅延方法があるので考えてみよう。


1、移民政策

 人口減を食い止め活気をもたらす策ではあるが、習慣文化や言語摩擦や宗教問題などに起因するトラブル増や治安悪化はまず避けては通れないと思われる。しかし最も現実性の高い方法でもあるのが辛いところ。成功例はどこだろう。問題抱えながらもまずまずというのは、カナダ、シンガポール、ドイツ、オーストラリア?などか。


2、24時間365日働く

 皆でくたばる直前まで働きまくって財を成し、再び豊かな国へと返り咲く。本当は他国のように生産効率を上げスマートに働くと書きたいが日本人にはたぶん無理だ。賢く働けない以上、その分時間でカバーするしかない。頭を使えないワシのような奴は体と時間を犠牲にするしかない、頭も体も使わない奴は達観するしかない、と昔から相場は決まっている。


3、とりあえず一旦あきらめる

 坂口安吾堕落論よろしく落ちるところまで落ちればよい。どん底を経験しそれから身の振り方を考えればよい。先の敗戦のように先人達は焼け野原の何もないところから奮い立ったのだ。ワシはこの案推し。落ちる準備はできている。