もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

日本の国土が減っている

 仕事がダルいので、ふと日本の海岸線について考えていた。

 

 現在、日本の海岸線は波の侵食により、徐々になくなっているらしい。その面積は年160 haで、新たな堆積よりも侵食の方が大きいことがわかっている。何もしないと近い将来、海岸砂浜はなくなってしまうみたい。

 

 こんな話、ずっと以前からもあったのかと思って仕事中に熱心に調べてみたら、侵食原因は防波堤やダム建設による土砂の供給量減少とのことであった。

 

 確かにダムができる前は河川が土砂を下流まで運び、海岸部を拡張していた。拡張と侵食が平衡していたので国土面積は一定に維持されていたわけである。しかし、その肝心の土砂が供給されないので、砂浜は削られる一方になってしまった。

 

 では河川の運ぶ土砂がなくなったかといえばそうではない。それが海まで届かなくなっただけで、ダム底や河底に溜まったりする。これはこれで問題になっている。

 

 河川では土砂のため次第に水深が浅くなり、洪水が起こるので堤防を作る。さらに土砂溜まる→浅くなる→堤防もっと高くする、を繰り返すとそのうち川がはるか頭上を流れることになる。天井川という。

 

 ほんとは海へ行くはずだったものが途中で止まり、付け焼刃的な対応をするからいろんなところに不具合が発生する。

 

 こんなことを調べていたら、ほんとはこの時間で作成するはずだった会議資料が途中で止まり、溜まっていくことに気づく。土砂と同じである。不具合発生は承知のうえでの付け焼刃的な資料になりそうだ。