もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

英文解釈教室、通読に苦節31年

 

 はー、疲れた。夏休暇も利用してようやく1回目の英文解釈教室が通読できた。なかなか大変であった。これを高校生がやるって普通にすごいなー。どの分野においてもビックリするような飛び抜けた人が少数ではあるが世にはいるということだ。多くの人は挫折するとは思うけど。

 

 いくつかの例文で英文標準問題精講に記載のあった文章がそのままあった。ヘミングウェイの小説の一部とか。やはり英文解釈教室と英文標準問題精講はワシの中では双璧の英文解釈の書である。これらを曲がりなりにも最後まで通読できたのは大変喜ばしい。

 

 さてこれから何をしようかと考え、もう一度英文解釈教室を最初からやることにした。あとがきで著者も書いているように1回の通読では消化不良の部分が多い。

 

 ワシが使用しているのは英文解釈教室の改訂版であるが、実は新装版というのがある。これは本書・英文解釈教室を愛してやまないプロの英語翻訳家の方が改訂版の誤訳や誤植などを微修正して再発売したものである。当初はそれなりに批判があった。すでに著者が他界している、しかも著者の代表作といってよい書物に対して後の人間が修正をかけてそのまま販売するとは何事か、モラルがないという批判だ。多くの部分で同感である。いくら修正後のほうが優れているとしてもである。いうなれば、夏目漱石芥川龍之介の作品を後の時代の人間が修正し、あるいは加筆して彼らの名のまま再販するのと同じ行為である。

 

 この点でどうかとは思いつつ、それでも解説や訳が読みやすくなっているのは確かなようだ。翻訳家の方は出版社のHPで修正箇所の公開を行っている。これを見ながら再度、初めから読んでみようと思っている。