もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

見捨てられた人々

 第二次ベビーブーム世代で氷河期世代でもある我々は政府に見捨てられた貧乏くじ世代であると言われる。棄民と言うそうだ。

 

 振り返ると人数がべらぼうに多いワシらは確かに苦労も多かった。学校の教室から溢れんばかりの生徒数。最後列の端席は黒板の字が見えなかったもんな。双眼鏡を持参してくる奴もいた。入試も熾烈だったし私立大学なんて倍率20倍越えとか普通にあった。予備校では大教室に隣人と肘も当らんばかりに詰め込まれ、頭にはその後の人生で大して役に立たん受験テクニックを詰め込まれた。養鶏場のニワトリみたいだった。

 

 その上バブルが弾けて就職氷河期である。ワシの大学ではよい就職が無く大学院進学者が一気に増えた。研究の場で無く一時避難のシェルターのような場所になっていた。非正規社員が増え始めたのも確かこの頃。時代の巡り合わせとはいえやり切れないものがある。

 

 最近になって役所が氷河期世代を採用する動きが出てきた。なんと数百倍の倍率であるらしい。こんなの合格する方がおかしく、殆んど救済措置になっていない。焼け石に水というやつだ。

 

 運命を受け入れるのがしんどい、最近はそんな気分である。

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詰め込み