もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

進化する婆ちゃん

 図書館で借りた雑誌日経WOMANの最新刊を読んでいる。自分で借りるおっさんは変な人であるが、妻がよく婦人誌(この言い方がすでにダサい)を借りるので、最近読む雑誌は女性向け情報誌ばかりになってきた。

 

 若宮さんに聞くwithコロナ時代のひとり力という記事が興味深かった。若宮さんとは銀行定年後にPCやプログラミングを独学で学び、2017年の80代でiPhoneアプリを開発、世間をあっと言わせた世界最高齢プログラマーとして有名な85歳のスーパー婆ちゃんである。(そういえば昔、NHKの歌に”コンピューターおばあちゃん”という謎の歌があったのを思い出した。さっきyoutubeで調べたらヒットしたので見てみた。坂本龍一が編曲しているハイテク音楽であった。歌詞はよく理解できん。♪コンピューターおばあちゃん♪ ♪イェイイェイ僕は大好きさー♪ ←なんにでもイェイをつける時代)若宮さんにシングル老後の不安について語ってもらう内容になっている。プログラムコードがプリントされた真っ赤なTシャツを着たハイカラ写真を見るとなるほど大変エネルギッシュさがあふれている。とても独居老人というワードは連想できない風体である。

 

 婆ちゃん曰く、未来は予測できないため自分を豊かにすることにお金を使い変化に対応する力をつけよう、大切なのは過去の学歴でなく今の学力、とのこと。常識や世界は刻々と変化していく、変化への対応力が生き抜く術であるということだ。ええことを言う。婆ちゃんの人生における社会大変化は先の大戦とコロナであるそう。今まさにそうではないか。この対応の術は進化論そのものであるが、実体験をもとにした貴重な証言であるだけに説得力はある。

 

 うちの父母は70半ばであるが、プログラミングどころかiPhoneすらよくわからんというとるぞ。こういうのは頭の良し悪しではなく、新しいことをやってみようという好奇心があるかどうかなんだろうな。普通は年と共に好奇心は減るし、新しいことへのトライアルは億劫だ。私の周りでも過去の経験、栄光や遺産にいつまでもすがる人がなんと多いことよ。こんなスーパー老人になりたいと思うアラフィフである。

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コンピューターおばあちゃん