もはやこれまで

隠遁を願うアラフィフ会社員。中学校の卒業文集で将来の夢は”何もしないひと”と書いた。あれから35年、夢も画力も変わっていない。

徒然草

徒然草151段

徒然草151段。これは身につまされるグサッとくる文章。50歳になっても上達しない芸事は無駄なのでさっさと諦めよ。そもそもその年齢では頑張っても無理。素質もない上にその年齢からでは費やす時間も多く取れない。往生際悪くいつまでタラタラやってんねん、…

徒然草第十二段 同じ心ならん人と

久々に再開。 『自分と同じ心をもっている人がいると気心がしれ会話も弾むが、そうそうそんな人はいない。よって、多くの場合は相手に気を使いながら接することになるのでむなしく切ない。』 どこかで書いたが、自分が見たものや聞いたことを相手も自分と同…

徒然第十一段  神無月のころ

『10月ころに栗栖野を越えて山里に入ったところ、苔の細道を踏み分けた先にボロの庵がある。木の葉に埋もれる樋(とい)から滴る雫音しかしない。棚に菊や紅葉が置いてあるので誰か住んでいるのだろう。 こんなとこでも生活できるのかと感心していたら、庭の…

徒然第十段  家居いえゐのつきづきしく

『よい人がのどかに住む家は趣があり大変よいが、大工が立派に建てた家は見苦しい。どうせ燃えたら住めない。家をみるとその住人の程度がよくわかるものだ。トンビが屋根に糞をするので左大臣が縄を張っているのを見て、西行がこいつ心ちっちゃと思った。一…

徒然第九段 女は髪のめでたからんこそ

『髪の綺麗な女子は人を魅了し、異性の心も魅了する。女子への思いは老人も若きも阿保もかしこも断ち難い。なので女子の髪で作った綱は象をもつなぎ留め、女子が履いた下駄で作った笛の音色には鹿が寄ってくる。この魅惑には自身を戒めなければならない』と…

徒然第八段 世の人の心惑はす事

『最も人を迷わすものは異性であり、心を愚かにする。久米の仙人は女子を見て神通力(飛行の術らしい、ホンマかね)を失ってしまった、まあ仕方ない』という内容。 ワシと同世代の男はおばさんに、女はおっさんみたくなり、互いの差がどんどん小さく、あるい…

徒然第七段 あだし野の露消ゆる時なく

『この世の生物を観ると人間だけが長く生きている。カゲロウやセミはすぐに死ぬ。長生きすると恥をかくことも多い。なので40歳手前で死ぬのが見苦しくない。40過ぎると子供を愛し行く末を見たいと思って長寿を望む。とてもあさましい』という話。 このように…

徒然第六段 わが身のやんごとなからんにも

『身分の高い人でも子供は持たない方が良い。前の中書王・九条大政大臣・花園左大臣はみな子孫が絶えることを願った。藤原良房も子孫が変なことをしでかしたら大変ではないかといったとか。聖徳太子も生前墓を築いた際に同じようなことを言ってたようだ』と…

徒然草 兼好法師 (様々な出版社)

最近徒然草の訳本を読んだ。古文は学習する意味が全く理解できなかったためまともに取り組んだ経験がない。大昔の受験生時代、センター試験でも問題文を全く読まずに適当に解答してやった。取り組む以前にやる気がないのだ。世の中に先人たちが訳した現代語…